革職人育成スクール設立の3つの目的を説明いたします。
日本に革職人を増やしたい
第1の目的としては、
「日本に革職人を増やしたい」
という思いがあります。
日本にはいろいろな職人が存在します。
和食職人、庭師、和紙職人、焼き物職人、などなど。
職人と呼ばれる人は、みな特別な技術を持っており、世界的にも高い評価を得ています。
しかし、革職人に関してはそうではありません。
それは、学ぶ場所が少ないからだと思います。
日本にもしっかりと革職人としての技術を学ぶ場所があれば、優秀な革職人が育つはずです。
日本の革を認知してもらう
第2の目的としては
「日本の革を認知してもらう」
ということがあります。
日本には高品質な革を製造するタンナーが存在します。
しかし、世間的にはあまり認知されていません。
世界的にはイタリアの革は高品質ということで有名ですが、日本にもそれに負けない品質の革があります。
ただ、あまり認知されていないだけです。
日本に革職人が増えることで、日本の革を使う職人が増えて、日本の革の良さがもっと認知されるようになるといいと思っています。
日本に革文化を定着させたい
第3の目的として
「日本に革文化を定着させたい」
という思いがあります。
革文化が定着しているイタリアでは、
・革は1枚ごとに個性がある
・革に多少の傷やしわがあるのは当たり前
・まったく同じ色の革を作るのは不可能
・革の部位によって色ブレがある
などは常識として知られています。
そのため、上記のような理由で製品に対してクレームを言う人はめったにいません。
しかし、日本では見本と少しでも違うとクレームにつながります。
日本では「高品質な製品=見本と全く同じで均一性のあるもの」という考えがあるからです。
日本でも革製品が好きという人は多いですが、
革がどういうものかまで理解している人は少ないです。
そのため、革の表面をコーティング(顔料仕上げ)して、見た目を均一にした革製品が好まれています。
しかし、これでは、せっかくの革の良さが死んでしまいます。
革というのは一枚一枚個性があり、同じものは存在しない。
そして、それが革のいいところだということを日本にも定着させたいという思いがあります。
革の良さを知っている革職人が増えることで、日本にも革文化が定着していくといいと思っています。
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